<特大付録>                        '09.8.5〜8.9
         蔵王・早池峰・岩手山     

         “平日特割を利用して、欲張って東北へ!?”

 お盆前の平日特割りを利用しない手はないと目指したのは東北である。


5日 仕事を終えて直ぐに金沢から北陸道に入る。磐越道を経由して東北道に入り、国見SAで仮眠する予定であったが、GSのマークを見て誤って一つ前の吾妻PAに入ってしまう。夜中なのに誘導員が張り付いていて、駐車場は満杯で賑わっている。SAはもっと混んでいると思って、ここでノンアルコールのビールを飲んで仮眠体勢に入るが、本線が近くて眠れない。仕方がないので勝負を賭けてSAへ移動する。幸い、混んでいたものの、うまい具合に静かな場所に駐車出来た。

6日 6時、タイマーに起こされる。外は濃い霧に覆われているが、気温が上昇すれば晴れると信じて、水とお湯を補給し、長蛇のGSの列に付いて給油もして7時にSAを発つ。白石ICで下りて国道2号線を左折し、1K程進んだローソン脇の狭い県道に入る。蔵王エコーラインの標識で左折して赤い鳥居を潜る。霧が霧雨に変わり視界も良くない。大昔に来た時もこんな天気であった。全く期待しないで、高度を上げて行くと賽の蹟辺りで突然霧が切れて青空が現れる!雲海を抜けたのである。このチャンスを逃してはと、刈田峠から登るのを止めて蔵王ハイラインを利用してレストハウスの駐車場まで行く。レストハウスから御釜の展望台は直ぐである。初めて御釜を見た!目指す熊野岳頂上も見える。電信柱の様な標柱が等間隔で避難小屋の分岐まで延びている。分岐から直接熊野岳を目指す。ハイキング気分で行くと熊野神社の傍に山頂標識がある。山頂から避難小屋へ向かい、その先を窺ったが危険!の標識で避難小屋の下を巻くように下ろうと足元をみるとコマクサが?花はないが点、点とある。あれよ、あれよとしていると、萎れた花が咲いている。そのうちに点が縞となり帯になる。誤って群生地に入り込んでしまった。保護ロープもなく微かな足跡沿って分岐へ戻る。火口縁でしばらくお茶をしていると、やはり雲が動き出した。帰りは、刈田岳に寄って駐車場に戻る。 
丁度、お昼時で麓の蕎麦屋にでも寄ろうとエコーラインに戻ると、既にガスが湧いてきており駒草平は真っ白である。立寄らずにそのまま下ると、突然車の前に黒い影が迫る。よく観ると定期バスであるが、テールランプも遮る濃い霧で慎重に後に付く。スノーパークで道を譲ってもらい、後続車に煽られることもなく下ると、霧雨となりガスも薄らいでくる。鳥居を潜り右折して国道に入るが、緊張してかお腹が空くのも忘れてそのまま蔵王町を経由して村田ICから東北道に入り、長者原SAで山菜そばをいただく。

一関まで来ると天気も回復して来て気温も上がり“だやい”北上JCTが近づくと“横手”の標識が現れて遠い所だと実感しながら次の花巻南ICで下りる。今夜の宿は新鉛温泉である。この辺りの宿は何処も1万円を越える所ばかりで、思い切ってじゃらんポイントを使って、岩手県では随一の集客力がある“愛隣館”で多彩な浴槽での温泉三昧に浸る。一人旅なので通された部屋は6畳一間で、値段的には文句は言えない。3つの大浴場は男女の時間制が敷かれていて夫々の趣向が楽しめる。気に入ったのは豊沢川に面した浴場で、一面が空け開きなっていて、川のせせらぎを聴きながら大きな檜の湯船に浸かると心が落ち着く。他に露天風呂や立ち湯、甕湯もあるが、この檜の湯が最高であるが、難点は体を洗っていると小さなオロロが股のそばに寄って来るので、何度も手で払わなくてはならない。じっくり洗う場合はガラス張りの浴場にした方が賢明である。夕餉も文句のつけようもない。朝食はバイキングだが郷土食も入れて多彩である。また、仲居さんの心遣いも良かったです!